2011年9月26日月曜日

畑の昆虫・動物9.カブトムシ

畑の周囲にはクヌギ林があります。夏になると樹液に集まってくる昆虫が夏の営みを見せてくれます。
 そこで昆虫たちの生存競争やドラマが夏中繰り広げられています。
クヌギにはカブトムシのほか、クワガタ、カナブン、チョウ、ガ、スズメバチ、カミキリムシ、アブ等々、多くの種類の昆虫が集まる中、一番強いのはカブトムシです。これがいると、樹液の一番よくでている場所を独占します。順位でいうと、以下クワガタ、カミキリムシ、スズメバチ、カナブンというような体長の大きいものがやはり強い。

 今年はとくに多かったよ うに思います。


 手のひらにのせて遊ぶと、とてもかわいいい。そしてしっかり恋愛もして、右上の写真は樹液のおいしいポジションを愛するメスのために確保してあげて、スズメバチやカナブン、など周りの侵入者から守ってやっています。
 カブトムシの世界でも弱肉強食で、ツノの短いカラダの小さいカブトムシは、なかなか樹液を味わえません。ライバルがいなくなるのをじっと待っています。なぜツノの長短がでるのか。それは、幼虫期に栄養をとったかどうか、痩せた土か肥沃な土で育ったかにあります。肥えた堆肥の中で育ったものはやはり体も大きいです。


 カブト虫のことで教師をしている友人と意見が分かれたことがあります。

虫とりに来た近所の子どもに私は「このへんにカブト虫はいないよ」と言って教えてあげません。なぜなら、確実に殺されてしまうからで、罪のない虫がかわいそう。子どもは最後までめんどうをみないもの。最初だけで、あとはもうその存在すら忘れてしまうものです。だから自然のままに生かせてあげたいのです。

 しかし教師の友人は、積極的に飼育させるべきだ、と言う。飼育させることで、生命について考えることができるというのが意見の中核をなしているもの。「自然のままがいいというおまえも、飼育することで、命の大切さを学んだのではないか」。教師として教科書的な意見。昨今は自然のままがいいといって積極的に飼わない親もいるというが、教育のうえからも飼育すべきだ。

その通りだと思う。自分も飼って何度も死を見て、小さな虫にもいっしょうけんめい生きて、食物連鎖があって、どう生育するのか多くを学んだはずで、反論のしようもない。まったくそのとおりだ。

で、今年も近所の子どもたちが、「カブトムシとかいませんか~」ときた。

私は、「このへんにゃいないよー」と追い返します。

いやな人だね。






 カブトムシはクワガタほど寒さに強くありません。9月になるとピタリといなくなります。今年は8月28日で姿を消しました。



畑の堆肥の中には、たくさんのカブトムシの幼虫がいます。スコップを入れると時々まっぷたつに切断されて死んでしまう幼虫がいるので、手でかきわけて集めて、別の腐葉土がもってあるところへ移動させました。

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