2010年7月24日土曜日

ミニトマト



 6月の最終週に支柱を立てた。苗の成長とともに、周りも雑草が成長している。
 7月10日ごろに結実したミニトマトが少しずつ色づき始めた。最初に定植したイエローアイコは20日に収穫。
 アイコは楕円形が特徴。

2010年7月23日金曜日

ミニトマト



 切断して挿し木にしたミニトマト。芽が出てから、ちょん切っちゃったわけだから大丈夫かなと思ったけど、しっかりと根を張っていた。
 そして6月17日に定植。1畝でジグザグに植えるチドリ植えとする。
 胚軸切断苗は、地上部を切断することで直根から枝根になるので樹勢が強くなる。それゆえに肥料はやや控えめとする。1畝に鶏糞を薄く漉きこんだのみで、追肥はしない(ミニトマトはこれまで一度も追肥したことがない)。
 トマトはジャガイモと同じアンデスの乾燥地域の出なので過保護せず、水やり禁物(苗のうちは水やり必要)、多肥もせず(少なめの肥料)自然のままで育てる。
 ミニトマトは原種に近いので普通のトマトより格段に作りやすい。大玉のトマトを露地で「綺麗に」作るのはとても難しい。数年前、ミニトマトの方が大玉のトマトより栄養価が高いと知ってから、あえて難しい大玉トマトは作らないことにしている。簡単に作れるミニトマトで十分だと思ったからだ。栄養価が高いなら尚更だろう。たくさんとれるし。しかし雨に弱いので、結実後、突然の雨で大玉同様、ミニも割れてしまうという難点を抱えている。自分で食べる分には良いが、市場に出せないので悩むところだ。
 最近は、雨に弱いということが知れ渡っているので、家庭菜園でも露地栽培のトマトに雨よけの簡易ビニール支柱を設置する人も増えてきている。ここでは、ちょっとその雨よけ作業をやる余裕がない。

ミニトマト




 無農薬・無化学肥料で育てているので、病害虫を軽減する栽培技術が必要。そこで、今年はタキイ種苗のカタログ(2009年春号)に掲載されていた「胚軸切断挿し木苗」に挑戦。本葉2~3枚ころの幼苗の地上部から2センチほどで切断。これを挿し木にすると病害虫に強い苗ができるという。
 写真は切断したトマト苗を5,6本まとめて束ね水に浸けたところ。苗のダメージを避けるため、朝の涼しい時間に行い、日陰で水上げ、夕方に黒ポットに挿し木、その後十分灌水させる。もちろん、発根を促進させる発根促進剤は使用しない。灌水だけで挿し木後1週間ほどで発根した。

ミニトマト

  ミニトマトはイエローアイコ(サカタ)、フルーティ美味(アタリア)、シシリアンルージュ。昨年育てた千果(ちか・タキイ)は芽出しに失敗してしまった(土中で種腐る)。千果は種が高価なので今年はやめた。千果は一番美味い品種なのだが・・・ 
種まきはイエローアイコとフルーティ美味。それぞれ黄色のミニトマトで5月下旬に播種。シシリアンは他の農場から苗を譲り受けたもので、加工用のミニトマト、殆ど市場に出回ってない。
 

2010年7月16日金曜日

キュウリ

 定植すると成長期の子供のように一気に大きくなる。毎日見回り伸びたツルを支柱に誘引する。怠ると偏ったりして収穫しずらくなったり、実の付きが悪くなったりするのでしっかりとくくりつける。
 上の写真のそれぞれのきゅうりの違い。黄緑色と濃い緑色。
それは濃い緑が健康なきゅうり。黄緑色は健康じゃない状態。梅雨の時期にはよくあるが、考えられる原因は、水分過多、水分不足、日照不足など。苗のままの状態が長かったので調子を崩したのだろう。時季も時季だし水分過多なのかも。
 回復すれば濃い緑の葉になるし、そのまま回復しないかもしれない。そうなると、曲がったキュウリとか形の悪いキュウリとなる。実の数もすくなく黄緑が次第に完全な黄色になり早々枯れる。黄緑は弱っているので、いろいろな病気になる可能性がある。傾向として菌核病が多い。回復を願い見守る。



キュウリ

  キュウリは今年も「フリーダム」(サカタ)を蒔いたほか、毎年蒔いている四葉(スーヨー)キュウリに今回はタキイ種苗の 「しゃきっと」 を蒔いた。
フリーダムはイボなしのきゅうりで、イボからの水分の蒸発が防げるのでみずみずしさが長持ち、また、渋みや青臭さが少なく 甘みがある。 昨年から始めた。
四葉キュウリは窪みが深い夏きゅうり。その名のとおり、しゃきしゃき感があるという。盛夏でも元気に育つキュウリで毎年夏の畑をにぎわせている。                          6月1週目に種を黒ポットに蒔き、6月24日にB1エリアに定植。このエリアの前作はニンジン。そして、7月13日に 支柱を立てた。   
 定植時には九条ネギを混植した。いっしょに植えるとキュウリのつる割れ病を防いだり成長を助ける効果がある。ネギやニラなどユリ科の植物は多くの野菜といっしょに植えると 成長が促進される。
 ツルを伸ばすので支柱を立てるが、その支柱(竹を切ったもの)、隣のエリアでエンドウ豆に使っていたものを使った。 うどん粉病で支柱まで長雨でべとべとしている。それを使っちゃう。
エンドウ豆は収穫後期に葉が白くなるうどん粉病にかかるが、枯れ死するまで放置していた。その片づけと同時に 支柱も撤去。しかし、支柱までうどん粉のように白くなり、挙句長雨で黒くべとべとした支柱になってしまっていた。  大丈夫か!?。うどん粉病は蔓延すると魚の生臭さのような臭気がする。   きゅうりはどうしても収穫後期にうどん粉病にかかるが、毎年雨ざらしで汚い支柱を 使っているので大丈夫だろう。苗や土壌が健全なら心配ない。でも、いいことじゃないな。できれば綺麗な棒を使いたいね。            

 

                                                               




2010年7月14日水曜日

バジル




スイートバジルを定植。バジルはトマトと混植したり近くに植えたりすると互いによく育つ。料理でもトマトと相性がよい。バジルソースにしてパスタに使ったりする。
栽培は簡単。虫害もない。肥料もさほど必要としない。
畑にじかに蒔いてもよいが、種は細かく、この梅雨の時期は雑草の勢いが強く、芽がでても雑草に紛れてしまうので、箱(床蒔き)にして定植する。今年は7月10日に定植した。もう一枚箱(苗)がのこっている。
昨年(下の写真)は7月4日に定植したので、今年はだいぶ遅れている。
密植しても元気に育ち、あたりにバジルの甘い香りを漂わせる。
シソ科の一年草。晩秋まで使えるが穂が立ったらできるだけ穂を摘み取る。降霜の時季が近付くと寿命となる。

2010年7月10日土曜日

ルッコラ




 ルッコラはアブラナ科の一年草。ゴマ風味で辛みがありサラダにあう。アブラナ科の中でも大根に近い種類だ。
 2~5センチまでのベビーリーフでは、ほんのり柔らかみのある辛みで特にサラダによい。中位10~15の大きさでは風味も辛みも自己主張し始め、これもたいへんおいしい。刻んでたまご掛けごはんにも炒めものにも合う。20センチ以上の大きさになると大味になり辛みが強くなる。
 周年栽培が可能だが、雨に弱い性質なので梅雨時は密植すると痛みやすくなってしまう。葉ムシが多く食害するので春から夏は附箋布など覆いが欠かせない。梅雨時は風通しをよくするためにネットのトンネルをするが、作業時間がないので附箋布をべた掛けした。しっかりと端を固定しなかったために強い風で覆いが外れ、そのすきに虫の侵入をわずかに許してしまった。多少虫食いがあるものの、7月上旬まではこの時期にしては状態が良かった。しかし、8日の集中豪雨ですっかりダメになってしまった。
 豪雨や長雨に弱いので、ルッコラは収穫期が梅雨に当たらないように栽培することがポイントだろう。盛夏期は株が弱ることがあるので寒冷紗をかける。秋からの栽培は容易。
 収穫後は、ボールなどに入れて水を吸わせ必要な分だけハサミで切ってキッチンハーブのように使う。冷蔵庫で保存すれば1週間くらい持つ。


2010年7月9日金曜日

ジャガイモ


 7月9日に全部収穫。キタアカリ5キロ、ノーザンルビー6キロほどの成果だった。インカ以外は順調だった。
 育て方は難しくない。疫病で懲りたのでトマトの隣には絶対に植えないこと。また、トマトの後作にもしないこと。逆も然り。
 植え付け前に有機石灰と牛糞、鶏糞堆肥を全面に施して畝を立て、だいたい三分割したイモの切り口に灰を付け、深さ5センチの植え穴に植え付けるだけでいい。浅いと霜害の危険性があるので気をつける。だいたい30日くらいで芽がでる。灰にはミネラル分があり殺菌作用もある。分割に伴う切断は傷付けるということなので、灰を付けるのは傷口に絆創膏や湿布を貼るようなものだ。
 芽は次々とたくさんでる。放任しておくと養分が分散され小さなイモばかりになるので、芽かきという間引き作業をする。ここではだいたい3~4本にする。間引きは遅くなると引き抜けない、早すぎるとあとからまた芽がでるので、20センチくらいで間引く。
 ジャガイモの原産地はアンデスの乾燥したやせ地。少ない肥料でもよく育つ。チッソ分の肥料が多いと葉が茂るだけなので、リン酸分のちょうどよい牛糞堆肥を中心に施す。梅雨入り前の5月に土寄せを行う。菜園を始めたころはこの時に追肥をしたが、有機質の健全な土壌なら追肥しなくていい。
 栽培は容易だが、ポイントとしては植え付けの時期だろう。早すぎては霜の心配があるし、遅すぎると充実期に入梅にあたり生育が止まってしまう。土壌がよければそんなに肥料もいらない。害虫はニジュウホシテントウムシが葉を食害したり、イモを食うヨトウムシかコガネムシの幼虫がいるが、生育を阻害するほどのものではない。
 収穫したイモは、すぐに食べるよりも2か月ほど休眠させたほうが味がよいと言われている。4~5か月経つと芽が出始める。
 上の写真はキタアカリ。窪みがピンク色なのが特徴だ。家庭菜園で一番人気の品種。
 赤いイモがノーザンルビー。肌はサツマイモを思わせる赤だが、中はほんのりした薄い赤で粘りがあっておいしい。



ジャガイモ




 この写真は昨年のもの。ジャガイモの花のあとに発生したミニトマトのような実。藤田先生によれば、キタアカリという品種のみで、一定の気象条件で見られる現象だという。まさにジャガイモとトマトが近親であることが一目瞭然でわかる。
 このミニトマトのような実は一体どんな味がするのか。しかし、ジャガイモにはソラニンという毒があるので、さすがに食べる勇気はなかった。
 そのソラニン。ジャガイモの緑色の部分にある。ジャガイモは茎の変形で緑色は光合成を行っている箇所であることあることからもイモは茎のようなものであることがわかる。そのために生育の途中で土寄せという作業をする。土寄せは高い畝にして水はけを良くするだけでなく、ジャガイモの光合成を防ぐという理由もある。流行りの産地直売などで緑色を残したジャガイモをたまに見かけるが、それは土寄せをしっかりしていないのが原因。スーパー等の大型店ではない傾向だ。それはそこでは殆どが農機を使って画一栽培している大規模農家のものだからで、小規模農家やお爺さんお婆さんが小遣い稼ぎで出している産地直売では、緑色を少し残すジャガイモが時々陳列されている。だが、ソラニンは熱に弱く加熱すれば毒を心配することはない。

ジャガイモ




 ジャガイモの原産地は南米アンデスと言われている。原産地は標高高い冷涼な場所で乾燥した土地柄。ゆえに雨には弱い。トマトも同じ原産地でやはり多雨を好まない。トマトとジャガイモは同じナス科でその中でもかなり近しい。
 「野菜だより秋号」(学研)によれば、16世紀スペイン人のメキシコ征服の後にヨーロッパに伝わり、オランダ船によって日本に伝わったのが17世紀初め。この船がインドネシアのジャガタラ港から来たことからジャガイモと呼ばれるようになったという。18世紀には入植者とともにアメリカに持ち込まれ栽培が広まり、日本で栽培が定着するのは19世紀(明治)にアメリカから導入されて以降。
 そういう性質のジャガイモ。高温多湿に滅法弱く、日本の梅雨は大敵だ。一度、疫病にかかったことがある。それは、トマトから始まった。入梅直後、葉が黒ずみ枯れ始めたトマト。その隣に植えていたジャガイモにまでそれが波及した。トマトの枯れ死に心痛めていた直後、トマト同様の黒色斑点が1株のジャガイモに伝染。入梅の雨で一気に広がり、たった2日で全体に及びジャガイモはトマトとともに全滅した。恐ろしい。ナス科同士で同じエリアに植えていたジャガイモとトマト。ナス科のピーマンやナスとともにナス科野菜でくくって植えていたが、疫病に罹ったのはジャガイモとトマトのみだった。ピーマンもナスも何ら病気にならなかった。いかにジャガイモとトマトが近親であるかがわかる。そして、ジャガイモの花とトマトの花は色は違えど相似形なこと、ジャガイモの花のあとに稀にトマトのような実をつけたこともあったこと。それはミニトマトかと思えるほどで、赤くはならなかったが正にミニトマトそれだった。トマトはジャガイモから派生したのではないかと思える現象。このことは、昨年、NHKラジオ「夏休み子供電話相談」でテレビでも活躍中の藤田先生が小学生から同じ質問を受けていたことで正体が判明したのだった。

ジャガイモ




 遅霜に遭ったジャガイモだが、薄い霜だったので死滅は免れた。しかし、4月の長雨は5個ほど種イモを腐らせてしまい発芽を許さなかった。生き残ったジャガイモたちは、ゴールデンウイーク後に順調を取り戻した天候に元気に応え、すくすくと成長。
 だが、人それぞれ体質が違うように、この品種たちも体質に差があるようだった。6月上旬に梅雨入りしてから、開花せずにインカのめざめが枯れ始めてきた。ほかは順調なので入梅による雨が原因とは考えにくい。
例年、梅雨の前半は中休みも多く雨もひどくない。7月に入った後半がひどくなるが、いまのところ6月の入梅も晴れ間も適当にあり平年並みと言っていい。きたあかりも、ノーザンルビーも開花し元気だ。インカのほどんどがダメになっているのだが、様子を見ただけで改善の見込みがないと判断しインカのみを早めに上げる(収穫)ことにした。6月に入れば、たとえ枯れていてもいもは小玉だができている。
 ほかの農園でも、インカは早々ダメ。それどころか、他の品種もダメになったところもあった。原因は4月の低温、長雨ではないかと考察するのだが。それでも3キロほども収穫できた。
 その日収穫したインカは自家製グリンピースを混ぜポテトサラダにして食卓を飾った。

ジャガイモ


 じゃがいもは今年もインカのめざめ、きたあかりを3月28日にD3エリアに植え付けたほか、4月にノーザンルビーを1キロ、同エリアに植えた。
 菜園を始めた18年前、最初に挑戦したのがジャガイモだった。今では数多くの品種が出回り、きたあかりはもうメジャーな品種、紫色のシャドウクイン、インカのめざめ、その進化形のインカのひとみ、など多種多彩な種類の種いもがホームセンターなどで売られ週末ファーマーを喜ばせている。
 菜園を始めたころの18年前はメークインと男爵の2種類かしかなかった。記憶が正しければ多品種が出回ったのは10年ほど前、きたあかりを皮切りにトウヤ、ムサマル等々、男爵とメークインをそれぞれベースにして品種改良されたものが出回り始めたと思う。家庭菜園を行う人が増え、業界は業績を見込み購買意欲をそそる多品目の販売を始めたのだろう。
 記念すべき最初の菜園デビュー野菜ジャガイモに挑んだ18年前。指南書には2~3月植えとあったので2月に植えたところ、3月の中旬に発芽。土からにょっきりと顔を出したジャガイモの芽に欣喜雀躍していた。しかし喜びもつかの間、寒の激しい戻りの遅い霜に遭い、半分以上の芽が黒色に変化して、死滅。肩を落とし意気消沈した春のことを覚えている。この地域は比較的冷涼なので遅霜に気をつけることに留意することを学び、毎年3月の中下旬に植え付けている。
 今年は作業多忙で遅れてしまい、3月最終日曜に植え付け、スペースが余っていたので、4月にも植え付けた。ところが、今年の春はいつもと季節の様相が違った。
 3月に引き続き、4月も低温続き。4月に入った1週目に降雪、そして長雨、日照不足。全国的な傾向で野菜の高騰を招いた。1か月以上この傾向が続き、芽が出たあとの4月下旬にさえ薄い霜が降りた。18年で初めての現象だった。4月に雪は降ったことが1度だけあるが、その年のその後は平年並みだったと思う。だが、今年はずっと低温、降雨が続いた。
 もう昔の話ようだが、4月は野菜が高騰したのだ。リーマンショックやサブプライムなど対岸の火事が半年後、こちらに波及してくるという経済のように、野菜づくりも影響は後々にでるものだ。