2013年4月30日火曜日

ロロロッサの無肥料・不耕起栽培

リーフレタスはイタリア種のロロロッサを毎年栽培しています。
寒さにあたると赤みが増す、柔らかくておいしいリーフレタスです。
雨に弱いので、およそ梅雨入りする入梅(6月10日)までに収穫が終えられるよう、
栽培計画を立てます。
他の野菜との混植栽培も可能で、涼しくて、やや乾燥気味な気候でよく育ちます。
種まきに注意する点は、好光性(光を好む)のタネなので土は薄くかけて蒔く。
発芽まではよく湿らせて、発芽後は水をやりすぎない程度に管理して苗を作ります。
柔らかい葉なので、多湿に弱く、露地では大雨が大敵です。
ましてや近くに樹木があったりすると、大粒の雨粒が直撃するので一気に弱体します。
今回は栽培の一例を紹介。
 
 1月17日トンネル栽培のルッコラを収穫。


黒ポットに種蒔きし、保温カバー等で育苗したロロロッサ。
数粒を蒔いたものを間引き、2~3かぶ残します。


地上部を刈り取って収穫したルッコラ。
それを根を残したまま、耕さず、無肥料の状態でロロロッサ苗を植え付けます。
同時に、ホウレンソウのタネを真ん中に蒔く。
ビニールトンネルは日中も夜間もかけたまま。
 3月30日。
気温が上がると同時にホウレンソウ、ロロロッサともに良い具合に生長。
ホウレンソウは縦に伸びるのでロロロッサに覆われることはないのです。
日中はビニールトンネルをはずし、夕方に閉め、冷たい外気にあてないようにします。
このとき、間引きをして1かぶにします。

4月17日。
雑草も同時に伸びてきますが、何もせずそのまま。
いつでも収穫できる状態です。
雑草は地面を被覆するので乾燥を防ぎます。
しかし、これ以上雑草を放置すると、気温の上昇とともに野菜に覆いかぶさるほどになる。
ここがロロロッサ、ホウレンソウともに収穫期です。
冬は約3カ月、春蒔きは約2カ月で収穫できます。
気温や土の状態などの条件がよければ、無肥料・不耕起でも、栽培できるということです。

菜の花


今年もまた、たくさん菜の花を咲かせました。
チンゲン菜、雪白体菜(しゃくし菜)、ミズナ、大根、ルッコラ 等のアブラナ科野菜。
この花を総称して、菜の花。
私の出身地、千葉県の県花です。
千葉県には菜の花体操というローカルな体操があり、役場など昼休みに体操の音楽がかかると、
それ、一斉に菜の花体操を踊る、いや行うわけです。
実際、私をそれを見たことがないのですが、一応知っています。

それにしても菜の花は春を感じさせる花で、桜にも負けないくらい美しい花だと思います。
桜はパッと散るさまが日本人に愛されるゆえんでありますが、菜の花はいつまでもダラダラと咲き続けます。
ダラダラという表現は適切でないにしても、長ーく、咲き続けて楽しませてくれるほうが好きです。
桜は桜のよさがあり、菜の花も良さがあります。
畑にはソメイヨシノと山桜があるので、上の4月3日の写真には同時に咲き誇るさまを楽しめました。

普通散った桜はその後、見向きもされませんが、私は花の咲かない桜にも目を向けます。
伊勢正三ことショーヤンの曲に、散った桜が見向きもされない♪という儚い恋や人生を歌った曲もあります。
曲は「ささやかなこの人生」だったか、その詩を聴いて以来、必ず楽しませてくれた花々のその後に目を向けるようにしています。

何事でもそうであるように思います。
散った花の儚さ、華やかなその裏にこそ、何か大切なものが隠れている。
野良仕事をやっているとそんなふうに感じます。
なんでもそうです、表舞台に目がいきがちですが、その舞台裏にこそ、大切なものがある、そう思います。
すると、今まで気づかないことに、何か気付かされることがあって、ちょっと人生得をした感もあることも。



 白花の美しい大根の花。

ルッコラの花は食べれます。
花もルッコラのゴマ風味の味がして、うまい!


こんなに野菜の花が咲いているということは、「これだけ収穫し損ねた」 ということであり、
これだけの花の分だけ売上が上がらなかったという証明でもあります。
でも、きれいだから、これでいいです。

ニンジン(パープルスティック)

生食に適したニンジン、パープルスティックとイエローハーモニー(朝日工業)です。
9月蒔き、年を越して3月収穫。
昨年9月は猛暑の影響と雨なしのおかげで不作でした。
ニンジンの発芽には湿り気が必要なので、雨が全くないと厳しい。
例年は秋雨前線などがあってそれを狙って蒔くのですが、この2年それがない。
種まきの床にわらや不織布などを覆って乾燥を防いでも、異常な暑さでさっぱり発芽しなかった。
それゆえ、わずかに発芽した精鋭が、がんばってくれました。
宅配1回きりの貴重なニンジンでありました。
生食できるので、バーニャカウダーなどに良いです。

今季は春に蒔きます。
穀雨(4月20日)から立夏(5月5日)の間に、パープルとベーターリッチを。
そして、間をおいて夏至(6月23日)から小暑(7月7日)の梅雨の間に蒔きます。
それぞれ、8月採り、10月から翌年2月採りです。

水やりがたいへんなので、だいたい雨が降りやすい時期をねらって蒔くのです。
春は、な種梅雨とか、秋は、秋雨前線、初夏蒔きは梅雨など。

ところが、な種梅雨や秋雨前線がない最近の気象状況に困惑しています。

雨は憂鬱ですが、これがないと商売あがったりです。

雨のように辛いことや悲しいこと あるでしょう。

でも、雨がないと、虹は見えません。

花粉

今年の花粉はかつてないほど凄かった。
我が家は杉林の中にあるので、花粉が目の当たりに見えます。
特に今年の花粉の多さに驚愕しています。
現在はもう杉の花粉の飛散は治まりましたが、いまはヒノキの花粉がすごい。
幸い私は花粉症はせいぜい目がかゆくなるくらいでたいしたことはないのです。
が、花粉の発信源にすんでいるものとして申し訳ない感じもします。
花粉症を持っている方だと、この状況下で暮らすのは飛散、いや悲惨であります。
最近メディアなんかで、ボーッとするのも花粉症の症状の一種と聞きました。
私は’ボーッ’とした人なので、生まれながらに花粉症なのかも、しれません。
我が家の窓から見える杉林。
 
写真は3月23日。霧がかかっているように見えるのは花粉であります。
ちょっと風が吹くと、真っ白な粉が噴霧され、それは街へ過去ばれます。
ここが、花粉の発信源。
今年はびっくりするほどひどかったです。
外気も粉っぽく、息苦しくさえ感じます。
自家用車にほこりが、と指で触ると粉が付きます。
 

2013年4月18日木曜日

スティックセニョール(茎ブロッコリー)

次から次へ収穫でき、長期間収穫できる、
茎ブロッコリーのスティックセニョール。
4月から収穫が始まりました。
蕾を食べるブロッコリーを茎の部分まで食べれるように改良されたのが茎ブロッコリーで、アスパラに似た食感も楽しめます。
ボイルしてマヨネーズやドレッシングを付けて食べたり、パスタにも合います。
どんどん採るうち、だんだん細くなっていきますが、第二第三の太い株が生えてきて、また太いスティックが収穫できます。
だいたい6月上旬頃まで収穫が可能な優秀な野菜です。
細いものは、芯が入りやすいので早めに食べることをおすすめします。
5月を過ぎるとモンシロチョウの幼虫やナガメというカメムシがつきます。
ナガメは蕾を食べるのでちょっと厄介な虫ですが、収穫も後期なので放置します。
カリフラワーと違って、霜にやられないので、定植が遅くても殆ど失敗しません。



2013年4月3日水曜日

自然の野菜(サボイキャベツ)

こぼれ種でできた、サボイキャベツです。
昨年栽培したシューフリーゼ(マスダ)の子がたったひと株生えていました。
 
 
炎天の夏にサボイの芽がでてることに気が付き、あえて植えかえることはせず、そのままにしておきました。
これは11月19日に撮影したもの。
夏、秋と虫にいっさいかからず、放置してままなのでもちろん無肥料です。
ピーマンの畝の間に生えていたので(通路なので)土は硬い。
しかし、おろらく根を長くのばし、ピーマン畝の残った養分を吸っているのだと思います。
 厳寒の冬も耐えやがて春を迎える。


ピーマンの跡にはソラマメや葉ものを植えています。
灼熱の夏、穏やかな秋の中で虫を寄せつけず、厳寒の冬を耐えしのび、ついに麗らかな春を迎えた。
 3月25日。これ以上置いておくと、花が咲いてしまうので、このへんで収穫します。
通常より小ぶりですが、おいしそうです。

サボイキャベツはロールキャベツなど煮込み料理に合います。
もともと、ちょっと心地よい苦みのあるキャベツですが、これはそれよりも多少苦みがありますが、
それも美味しさのうちに入るものです。

サボイキャベツのロールキャベツです。
歯ごたえがあってうまい!!

そうです!。
野菜は本来、自然界の中では、何も手をかけなくても育つものなのです。
ただ、自然に負けるものもあるので生産効率をあげるために、化学肥料や農薬を使います。

私は、どちらかというと、体に悪いから農薬を使わないのではなく、
自然にそだった野菜がおいしいと思うから無農薬、無化学肥料の栽培をしています。

農薬を使って小動物を皆殺しにしてできた野菜より、
こうして自然にできた野菜の方が、涙がこぼれるほどいとおしい。
飽食の時代ですが、一食一食を感謝せずにいられません。


ジャガイモ

今年はインカのめざめが比較的安く手に入ったので、植えられました。
あと、男爵系のキタアカリ、メークインの3種。
 

1/2、大きいものは1/3に切って草木灰を付けます。
草木灰は自家製です。肥料にもなります。


 深さ5センチの溝を掘り、自家製堆肥と発酵鶏糞・牛糞堆肥をミックスさせたものを施し、30センチ間隔で植え付けていきます。
植え付け時期は、この地域では3月中、啓蟄(5日)から春分(20日)の間がベストです。

2月に植えると、早めに出た芽が遅霜で死滅、春の長雨がある年では腐る可能性も大きい。
4月に植えると、今度は生長途中で梅雨期に耐えられず、病気になる。

アンデス地方の原産なので、乾燥ぎみの気候があっている。
イモができ始めたころに梅雨に入っている状態が良いと思います。
栽培は手がかからないですが、これは気候で左右されるので何度か失敗した上での経験則です。

あと、トマトのそばに植えないことも安全に育てるポイントです。
かつて疫病にかかったことがあって、隣に植えていたトマトもあっと言う間に伝染しました。
わずか3日ほどで全滅、水で伝染するのです。やはり梅雨どき。
しかし、同じナス科のナスやピーマンにはうつらなかった。

トマトとジャガイモは近親関係にあるので、何かあると即効で伝染する。
離れて植える方が良い。近親同士中が悪い人もいますが、ジャガイモ族とトマト族は不仲な気がします。そう思います。
トマトも水に弱いので、病気にかかるのはやはり梅雨期が多い。

水に弱い性質があるので、梅雨期にはすでにイモができている状態にもっていくために、啓蟄~春分植え付けがベストというわけです。


梅雨はうっとおしいですが、農事には必要な気象です。
しかし、いちばん収穫があがる気候は皮肉にも空梅雨ということになります。



 
 

カリフラワーオレンジ美星

カリフラワーのオレンジ美星(サカタ)も、ロマネスコ同様、霜で殆ど収穫できませんでした。
生き残った精鋭たちが、逞しく蕾を付けてくれました。
 

 この時季、ハコベラやホトケノザなど春の雑草とともに生長。
オレンジ美星は小さいサイズのミニカリフラワーです。
 
 

オレンジ色のカリフラワーのはずなのですが、できたら白でした。
 

ロマネスコとともに、収穫カゴに収まるカリフラワー、花が開き始めています。