2011年3月30日水曜日

ジャガイモ

 3月28日ジャガイモを植え付けました。


アイノアカ、十勝こがね、キタアカリです。


昨年の猛暑で種いもが手に入りにくかった。


インカノメザメとノーザンルビーは手に入らなかった。



鶏糞と有機石灰を施し、畝立て。前作はシカクマメ、その跡地です。


種イモを二分の一にして(大きいものは三分の一)切断面に灰を付け、蒔き溝に植え付け。


そして、種イモはイノシシやハクビシンに食害されてしまうので、植え付けたのち、ただちに動物避けにネット柵を設置。


奴らは油断がならない。


何年か前、植え付けて、柵は後日しよう―としたところ、その日の夜に速攻、荒らされてしまった。


泣いた。


それ以来、植え付けたらすぐ、ただちに柵を設置することにしています。



植え付けは、早くても遅くてもいけない。


早すぎると、発芽した芽が霜にやられてしまう。逆に遅すぎると収穫が遅れ、収量がすくなくなる、または長雨にかかり、種イモが腐ってしまうことがある。


昨年は全国的に春の超低温、長雨で野菜が高騰したことは、世間ではもうすっかり忘れられています。なにしろ4月の上旬に雪が降ったのです。


今年はどういう気象でしょうか。


普通ここでは3月までに植え付ければ大丈夫です。


蒔き溝に植え付け。株間は50センチ
水に弱いのでやや高畝。生長に合わせ土寄せを行う。
植え付け後、ただちにネット柵を設置。

2011年3月25日金曜日

ヒマワリの効能

 連日報道されている原発事故。地域住民に避難勧告が発令される中、今度は野菜や原乳から放射性物質が検出され、出荷制限がされている。このことで野菜や原乳を廃棄しなければならず、今後の目途が全く立たない。生産農家は悲惨極まりない。同じ生産者の立場なのでその無念さ、悔しさは痛いほどわかる。

自然相手の仕事だから単純に自然災害なら諦めはつく。しかたないな、と思う。お天道さまにはかなわないと思う。動物にもやられた、それでも動物だってお腹をすかせているのだから、しょうがない、と思う。だが、相手は目に見えない放射能だ。どう戦えばいいというのだろう。そしてこのやり場のない気持をどう処理すればよいのだろう。

保証されればいいというわけではない。そんな単純なもので測れるもので生産農家は生きていない。なぜなら…。

野菜は収穫するまで日々(時間)を費やす。栽培計画を立て、耕し、肥料を施し、日々管理をして丹精込めて育てた。その作物が、人間の所業によるものですべてを潰さなければならなくなった。

牛乳はどうか。牛は毎日さく乳しないといけない。そしてさく乳した原乳は即座に捨てる。その分の収入はなく、牛の餌は毎日かかる。えさの飼料代は日に日にかさむばかりだ。

 野菜生産も畜産も共に育てるという仕事だから保証という紙切れで済むものじゃないのだ。それは同じ立場だから痛切に分かる。涙が枯れるほど辛いだろう。だが、もう現実は現実として受け止めるしかない。そうしないと前に進めないからだ。

時間だけは過ぎる中で、各紙で放射性物質についての解説や報道が飛び交っている。ヨウ素は水に溶け、セシウムは土壌に残るという解説もある。そのセシウムは半減期が30年という。こんなものが土壌に残留しては農業をはじめられないではないか。そんな中、興味を引く記事があった。ヒマワリがセシウムを吸収するというのだ。

原発土壌汚染浄化へ 

希望のヒマワリ

 23日、東京の水道水から放射性ヨウ素が検出され、夕方には福島第一原発3号機から黒煙が上がり、電気系統に不具合が見つかったとの情報も流れた。最悪なのは文部科学省が、福島第一原発から約40㌔離れた土壌で放射性物質である高濃度のセシウム137が検出されたと発表したことだ。絶望的な状況とも思えるが秘策はあった。セシウム137に汚染された土壌を浄化するのに、ヒマワリが効果的という情報をキャッチした―。

 体内に取り込むと危険な放射性物質セシウム137は、その強さが半減するまで約30年もの長い歳月がかかるといわれる。こんなものを摂取してしまったら大変だが、その前に何か対策はないのか?

 「ヒマワリを植えることで、汚染除去の期間が早くなる」と太鼓判を押すのはある専門家。実はヒマワリには癒し効果以外にとんでもない能力があったのだ。

 福島第一原発の放射能漏れ事故により、福島、茨城、栃木、群馬産のホウレンソウなどから基準値を超える放射性物質が検出されている。

 さらに、土壌まで汚染されていることが分かり、「場合によっては土壌を入れ替える作業が必要になるかもしれない」(原子力安全保安院)と、事態はかなり深刻だ。

 そんなセシウム137を土壌から吸収してくれるといわれているのがヒマワリだ。ツイッターなどで「ヒマワリには放射性物質を吸収する力がある」との情報が広がっているが、本当なのか?

 滋賀県立大学環境科学部生物資源管理学科の長谷川博教授は、「ファイトレメディエーションという技術で、植物の持つ環境を浄化する力を利用して、土にある汚染物質を植物に吸収させるという方法があります。放射性物質の除去にも役立つといわれています」と話す。

 栄養と間違って根から吸収?

あのチェルノブイリ周辺にも植えられる 

 ヒマワリに効果はどれほどなのか。「セシウムの吸収については日本で研究している人はおらず、正式な発表はありません。しかし、ヒマワリを植えた方がいいとアドバイスはできます(長谷川教授)。

 セシウム吸収の仕組みは、植物にとって3大栄養素といわれる窒素・リン酸・カリウムが関係していた。「簡単に言ってしまうと、3大栄養素であるカリウムとセシウムを‘間違って’ヒマワリが根から吸収してしまうんです。ヒマワリが効果的と言われるのは、大きな植物でそれなりのキャパシティがあるから。ヒマワリを植えることで土壌汚染の除去が早くなるでしょう」(同)。

 半減期30年のセシウムを土壌に放っておくよりは、かなり効果的であるのは間違いなさそうだ。

 ところで、セシウムを吸収したヒマワリは大丈夫なのか。

「根から吸い上げたセシウムは根はもちろん、葉っぱや茎に残るので、成長したヒマワリを土から抜き取った後は燃やして灰にします。セシウムがなくなるわけではないので、この灰は厳重な管理の下、保管される必要があります」()。セシウムが分解されたりはしないので、取り扱いには注意がいる。

 チェルノブイリ原発事故があったときも、周辺にヒマワリが植えられたという。ネットでは「福島にヒマワリを植えよう」という呼びかけも始まっており、将来、福島原発周辺がヒマワリ畑になっているかもしれない―。

2011年 325日 東京スポーツ

ヒマワリと言えば戦争映画である「ひまわり」。ソフィア・ローレン演じるジョバンナが遠くロシア(ソ連)へ赴き、夫であるアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)の幸せな家庭を知ったのち、傷心の中で一面に広がるロシアヒマワリの畑を歩くシーンが思い出される。そのヒマワリが咲く地面の下には、たくさんの戦死者が眠っていたのだ。太陽や笑顔の象徴であるヒマワリは、そうした悲しみや放射性物質までも吸収して大輪を咲かせる、ものすごい植物だった。ヒマワリの存在を見直した。今年畑に種を蒔こうと思う。

2011年3月24日木曜日

カリフラワー

 今季のカリフラワーは少なめの栽培です。

この野菜も夏蒔きで、やはり昨年の猛暑の影響により、種まきに支障をきたしました。

茎ブロッコリー(スティックセニョール)、芽キャベツは、9月にもう一度種まきをしましたが、カリフラワーまで手が回りませんでした。

そのため、今季のカリフラワーは、苗を購入して栽培しました。

苗もやはり猛暑の影響で入荷数は少なかった。

紫のカリフラワー10株とロマネスコ5株の苗を購入したのが、9月中旬。

作業が混んでいて、定植が10月下旬になってしまいました。

カリフラワーはブロッコリーと違って、霜に弱い。

花蕾を食するのですが、強い霜に当たると黒くなってしまいます。

定植の遅れは悔やまれます。

通常この地域(この畑)では12月採りなので、立秋(8月8日)から処暑(8月23日)に種まき、育苗して秋分(9月23日)から寒露(10月9日)までに定植、冬至(12月22日)ごろ収穫(この頃霜避けに不織布を被せます)という栽培です。

 もちろん霜対策に、ビニールで覆っていましたが、何度も強風に遭い剥がされたりして、今年の冬は特に強烈な寒さが連日続いたため、結局、霜害に見舞われました。

紫は全滅、ロマネスコは3株無事でした。

ロマネスコは食物繊維やビタミンCが豊富です。

らせん状の不思議な形状をしています。花蕾群の配列はフラクタル形状と言うそうです。



おもしろい形のカリフラワー・ロマネスコ。綺麗にできた。おいしそうだ。

紫カリフラワーは、このように霜で真っ黒になってしまった。

霜に耐え、はずかしそうに顔を見せるロマネスコ。


収穫したロマネスコ出来栄え良い。今回はレストラン・スイスシャレーさん(神戸市北野)へ送りました。

2011年3月21日月曜日

畑ができるまで 3.

 2009年4月、畑にするための開墾作業です。

春4月はもう芽吹きの季節、枯れ草をすべて刈った後、地面にはへばりつくように春の雑草が生えていた。

夏の雑草は上へ上へと伸びますが、冬・春の雑草は平面へ這うように生えていきます。

刈った草を片付けた後、もう一度、今度は雑草を刈る。

刈った後、100本以上あった低木群のそれをノコギリで一本一本切断していった。

更にノコギリを使って裁断し、まとめて片付けた。

あとで燃やして灰にするために。

草刈りの障害になっていた竹群の進出にも悩まされていたものの、恩恵を賜った。

それは、タケノコ。

悪いことばかりではない、旬のタケノコを味わえる。

ああ、人間は自然によって生かされている。

ありがとう。


やっかいな低木は、切ったのち細かく裁断し、あとで燃やす。肥料となる灰にするためだ。

刈った草の地面を割って出現したタケノコ。

マンノウやクワを使って丁寧に掘り起こす。時々失敗して、裂けたり粉々になったりすると悲しくなる。

たくさん採れるタケノコ。この地域は寒いので4月から5月まで採れる。

2011年3月16日水曜日

お知らせ

2月28日付記事でお知らせした、「いのちの林檎」上映会(=西湘「いのちの林檎」を見ようの会主催・3月19日(日)湯河原商工会館)が諸事情により中止となりました。

同会によると、今回の大地震発生と計画停電の実施などに伴うものとしています。

前売りチケットは払い戻しをするとのことです。

問い合わせは

西湘「いのちの林檎」みようの会

090-2140-7230・FAX0465-20-7038(上田) http://seishouringo.blog.fc2.com/

まで。

湯河原町でも15日夜に大きな地震(丹那=函南町は震度4)がありました。

現状しかたがないと思います。

残念ですが、いつか開催されることを期待しています。

2011年3月13日日曜日

地震

 11日、静岡県丹那でも地震(震度3)を観測しました。

被害はまったくありませんでした。

この地震でお亡くなりになられた方、被害に遭われた方には心よりお悔やみとお見舞い申し上げます。

各メディアで、各地の被害状況が報道されています。

大きな地域の報道は知ることができますが、小さな地域の報道は全くされていない中、心配なのは、猫の島として知られている田代島です。

この島は女川付近にあり、津波が直面したと思われます。

たくさんの猫たちが平和に暮らしている島です

人的被害の報道が優先されているのはもちろん当然ですが、動物は大丈夫なのか、名もなき小さな命でさえ心配する者もいます。

また、福島の南相馬市は「相馬野馬追い」で有名ですが、馬たちは大丈夫でしょうか。

心配でなりません。

人命とともに無事を祈るばかりです。

この畑の丹那地区には丹那断層という大きな断層があります。

昭和初期の北伊豆地震でこの断層が動きましたが、地震はどこで起きてもおかしくありません。

東海地震も切迫していますが、心構えはしておきます。

2011年3月9日水曜日

壬生菜

壬生菜は冬が旬です。

新撰組で知られる京都の壬生地域で古くから栽培されている京野菜です。

同じ京野菜の水菜の自然交雑によって生まれたと言われています。

寒さの厳しい京都に育った野菜だけあって、冬野菜の中でも特に寒さに強い。

ほんのり辛子の香りがあって、昔から京都の千枚漬けなどに添えられていました。

ビタミンCや食物繊維が豊富

さっぱりとした風味で、和えもの、サラダや鍋もの、汁ものの具、炒め物等々、様々な料理に使えます。



シャキシャキとさっぱりとした美味しさの壬生菜。周年栽培できるが、冬が旬だ。 葉がへらのように丸みを帯びているのが特徴。
ミズナの自然交雑で生まれたという壬生菜。丸みを帯びた葉が特徴なのだが、その中に時々ギザギザの葉のものがあるのは、ミズナの名残なのか。

2011年3月8日火曜日

畑ができるまで 2.

2009年4月、草刈りから始まった畑作り。

背丈ほどの大きさになる夏草の時期に刈らず、冬の立ち枯れた草や芽ぶき始めた草勢のまだ弱いこの時期に始めた。

雑草群を相手に刈払機を駆使して見通しを良くしていった。

3メートルはある手ごわい低木群は、一本一本ノコギリで切断した。

切断して終わりならよいけど、片付けやすいように更に細分化した。

完全に乾燥したら、燃やすためでもある。

100本以上はあった。

ちょっとだけしんどかった。

3メートルはある低木(ウツギ系植物)群。

15年をかけてよくも育ったものだ、と感心しきり。

この耕作放てき地を、このまま、更に放置し続けたらどうなるのだろう?

という素朴な疑問が頭に浮かんだ。

低木と竹の覇権争いだろうな、と思う。

西側と南には竹が迫っている。

竹勢力は、放てき地の一部に支配の一手を打つように、篠竹群を全線に送り出しているのだ。

全部刈り取ったけど。

一方、低木群は東側に陣を置き、じわじわと勢力を伸ばしつつあったが。

それも、全部切り取った。

草刈りをずんずん進めると、鳥の巣を発見。

宿主はおらず。

夏は人の背丈ほどの草が生い茂る。

天敵に見つからないような場所だったんだろう。

草刈りをする中、隅っこのほうになんと、分葱(わけぎ)が生えていた。

どうしてこんなところにあるのか。

農地として使っていたときに植えていたのだろうか。

生えていたわけなんてどうでもいいです。

わけぎは春の香味野菜として重宝する。

いただき。



2009年4月9日。草刈りも半分以上終わったところ。刈った草を片づけると、地面にはもう青々とした春の草が生えている。

突如、 分葱(わけぎ)が出現。この一角だけにあった。球根のようなもので、分けつして増えていくので、おそらく何年も前からずっと生きていたものと思われる。

ちょうど食べごろの大きさだった。


鳥の巣を発見。どんな鳥が住んでいたのだろう。



2011年3月7日月曜日

ルッコラ

 ルッコラの花が開花しました。

十字型の白い花は、春に咲きます。

この花は食べることができ、しっかりとルッコラの味がします。

ベビーリーフの中に混ぜます。

サラダボウルにベビーリーフを盛って、白い十字のルッコラの花を散らすと、お洒落なサラダになります。

一方、ルッコラセルバチコの花は、ルッコラとは全く違います。

小さな菜の花のような姿です。

セルバチコはまだ咲いていません。

雑草が伸びて収穫に支障がでてきたので雑草を取りました。

セルバチコは株ごと採らずに、チャービルのようにカットして収穫しています。

またすぐ生えてきます。

ルッコラは株ごと採って「ルッコラ」として直売所に出荷しています。

セルバチコのようにカットしてベビーリーフとして使うこともあります。


花ひとつひとつにルッコラの味がするおいしい花。

春の雑草が茂り収穫のじゃまになったセルバチコの畝

雑草を取り除いてやる。土が露出すると表面から1センチほどが硬くなる。乾燥はしやすくなるが、この時期は春の長雨にさしかかるので、心配しない。

春の雑草、ホトケノザ。この雑草は弱アルカリ土を好むと言われているので、土のPHは良好といえる。逆にスギナは 酸性を好むと言われている。雑草で土の具合がわかります。

セルバチコは、ワイルドルッコラともいわれ、ルッコラより風味が濃い。葉は切れ目が深い。

2011年3月6日日曜日

畑ができるまで1.

現在の畑ができるまでを紹介します。

ここは元々、大家さんが畑作農地として使用していた場所でした。

その後、牧草地として使用後農業をやめ、耕作放てき地となり約15年経過していました。

2009年、荒れ地となったこの場所を再び農地として復活させるため手を入れる。

会社勤めを止め、農薬も化学肥料も使わない農業を生業として自立するためだ。

先ず、草刈りから始めなければならなかった。

刈払機で草を刈ればよいだけのことだが、そう簡単にいかなかった。

そんなにやさしいものじゃない。

最初から甘く見ていた。

この2反ほどの場所の中には、篠竹や低木、葛などのツタ植物なども生い茂っており、手ごわい相手だった。

中でも低木(木の名前は知らない、ウツギ系統の植物)は刈払機では処理できないので、一本一本ノコギリで切断した。

低木は高さが3メートルのものもあった。

太さは5~20センチまで様々。

数本ならまだしも、100本以上はあった。


2007年夏の様子。完璧で見事な荒れ地となっている。草丈は2メートルのススキ、3メートルの低木がある。

上の写真と ほぼ同じ場所での現在の畑、2011年3月5日

2007年夏、東側に低木が多い。右は通路として元々整備してあった。ちょっと草を刈った。

上と同じ場所。2011年3月5日。今みると、あの鬱蒼としていた場所とは思えない。

手前は、従来家庭菜園を行っていた場所。奥がずっと荒れ地となっていた。イノシシやハクビシンたち獣のねぐらにもなっていた。害獣には今も悩まされている。