2011年2月26日土曜日

聖護院大根

 聖護院大根は丸形の大根で京都の伝統野菜です。千枚漬の材料として知られています。

私は10年ほど前から好んで栽培しています。

菜園を始めたころは、出回っている大根はみな青首ばっかりで嫌だったので、見かけない三浦大根や大蔵大根を作っていましたが、そのうち試しにやってみた聖護院がすっかり気に入ってしまったのです。

 それから大根は聖護院。この数年は、聖護院のほか短根系の打木源助大根(石川県の伝統野菜)か味一番が定番です。

短根・短太系大根の魅力にはまってしまった。

青首の大根はいろいろな銘柄が数多あるけど、個性に欠けるんです。

種類があっても味はそう変わらないし、何か面白くない。

聖護院は、青首にない甘みがあるし、出来映えの良しあしが分かる(それぞれ個性を感じられる)のです。

栽培は9月23日~10月1週目までに播き終えたい。虫害防止に遅まき基本。

昔、農家の方から、「大根はうんと耕した方がいいよ」って言われましたが、そんなことはないんです。

なぜなら、一般の青首大根(平均およそ50~60センチ)を見ると全体の半分は地上に突出しているではありませんか。

地下部は20~30センチなので普通に耕やせばいいと思います。

更に、短根系は、埋まっている部分は10~20センチですから、そんなに耕さなくてもいいんです。

無耕運でもいいくらい。

「大根は深く耕す」って言われるのは、昔の大根(三浦大根などの中ぶくろ)が主流のころの話じゃないのかなって思うんです。

ずっと格言として言われ続けてきたからか、たぶんそう思います。

間違っていたらごめんなさい。

でも、実際、大根は特に短根系は浅くていいんです。

聖護院は煮ると柔らかさ、味の染み込み具合が良いので大好きな大根です。

大根独特の苦みが好きな方は青首系が良いでしょう。

それぞれの好みで使えばいいと思います。

京都府のHPによると、約160年前(江戸文政年間)に京都市聖護院地区に住む篤農家が、尾張の国から貰い受けた長大根の採種を続けているうちに丸形の品種が育成されるようになったのが始まり~と記されています。

なんと、元々は長い大根だったのです。

おもしろいですね。


冬が旬の聖護院ダイコン。3月も近付くとしだいに質が落ちてくる。


割れは2割くらい。赤大根よりは割れは少なかった。

1月の聖護院ダイコン畝。雑草で保護されている。


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