ヤーコン。ここ数年、メディアで取り上げられ世間に知られるようになった。
盛夏頃にはすくすくと成長したヤーコンは人の背丈ほどに巨大化していた。こんなに大きくなるもんだと感心していた夏は近年まれにみる超猛暑だ。畑には水道がないので一切水やりなし。しかし、へっちゃらだだった。ヤーコンは、水なし、肥料なし、関心なしの人間にお構いなく、隅っこで「負けるものか」と逞しく成長していたのだ。
「いやぁ~わすれてたよー」。
なにひとつモノ申さず(当たり前だが)の枯れ果てたヤーコン、ほんとの食材は地下にあることを思い出し、掘り上げてみると、サツマイモに似たものがたくさん付いていた。
これがヤーコンか。
きんぴらやてんぷらがポピュラーな食べ方と聞く。
早速いえに持ち帰ってきんぴらにしてみると、「なんだこれ、うまいじゃないか」。
ヤーコンって、意外にイケルかも。
もっと、気を使って肥料やったりすれば、これより多く採れたのかもしれない。
そう、そして、あの秋に偶然開かれた、もうこの丹那の地で二度と開催しないだろう、「全国ヤーコンサミットにも行けばよかった」と、いまさら後悔するのだった。
行っていたら、食べ方や育て方や耳より情報等々、たくさんのことを知り得たかもしれないのに。調べれば、ヘルシーで優秀な野菜という。市場でも高く取引されていることも知ると、なおさらだ。
ひと株で平均的にどれくらい採れるものかわからないが、全体的に細身なものが多いので肥料をやればもうちょっと太めのヤーコンが採れたのかもしれない。
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